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スマートフォンのある生活をおしゃれに楽しく!


株式会社INNOVA GLOBAL 代表取締役 藤嶋京子氏

創業年月 2006年4月 事業内容 モバイルデバイス用アクセサリーの輸入販売業
資本金 2000万円 従業者数 8人
URL http://www.innova-global.com/

事業概要

 ファッションをテーマに、スマートフォンなどモバイルデバイスのアクセサリーを欧米やアジア諸国の30社以上の業者から輸入し、卸売や小売をしています。商品の種類は、スマートフォンのケース、USBケーブル、バッテリー、イヤホンなど。いずれも自分たちが欲しいと思うようなおしゃれなデザインのものをセレクトし、色柄別を含めて1000アイテムほど揃えています。
 販路としては、全国の家電量販店、大型雑貨店、カー用品店、携帯電話ショップなどに卸しているほか、百貨店の期間限定催事や自社ネットショップでも直接販売しています。取扱店舗数は2000店舗以上に上ります。

創業の経緯

 私は以前、自動車メーカーで車のボディカラーやインテリアの布地を決めるカラーデザイナーとして働いていました。その仕事は楽しかったのですが、もっとグローバルなステージで自分自身ができることにチャレンジしたくなったのです。そこで一旦、周辺分野の勉強のためにマーケティング会社に転職しました。
 その頃、当社の会長となるマイケル・チャンと出会いました。彼は携帯電話通信企業で働いていましたが、私同様、グローバルにビジネスをしたいと望んでいたのです。私たちは意気投合し、ビジネスのアイデアを話し合って名古屋で当社を創業しました。やろうと決めたことは、世界中にある面白いモノやおしゃれなモノを集め、ネットを使って日本の消費者に販売すること。そして、世界との架け橋になれればいい、との思いでした。
 ネットショップを構築し、当時出始めた「iPod nano」のケースから売り始めました。2年後に「iPhone 3G」が日本でも発売されると、爆発的に普及するに違いないと確信、このカバーなどのアクセサリーに集中して取り組むことにしました。
 2009年、東京に移転するとともに携帯電話会社から「系列の携帯ショップに卸してほしい」との要請が入り、ビジネスが一気に拡大しました。そして2011年、「このマーケットを自分たちのものにする!」と、自社で商品を企画・生産するファブレス型メーカーへの転進を決断。特にスマートフォンメーカーが自由に生産できるAndroidの各機種にはおしゃれなケースが少なかったので、今がチャンスだと考えたのです。
 しかし、激しい競争をしているスマートフォンメーカー各社は四半期ごとに新製品をリリースするので、私たちの商品寿命も短サイクル化しました。さらに競合も続々と参入してきます。納品した商品が返品されてくるケースが増え、業績も落ち込みました。ファブレス型メーカーへの道は諦めざるを得ず、その反省を基に「ニッチトップ戦略(小さな市場でトップシェアを確保すること)」にシフトし、現在のビジネスモデルを追求し始めたのです。

融資申し込みの経緯

 創業時は、商品の仕入れなどのために300万円ほどを保証協会の保証付きで信用金庫から借りました。創業直後は無理をせず、目の前のできることを積み上げていくような状況でした。4年目に卸売を始めて入金サイトが1カ月から3カ月に伸びた際は、運転資金が必要になり、再度金融機関からつなぎ融資を受けました。
 その後、ファブレス型メーカーへの転進を図る際、中国の外注先で生産するための金型や材料、パッケージ作成などの費用が必要になったことと、大手携帯電話会社の販売店への販路拡大も決まり、仕入資金も必要になったため、日本政策金融公庫から1,500万円の融資を受けました。私たちは、経理業務を公認会計士の事務所に手伝ってもらっていましたが、その顧問の会計士の先生から公庫は「中小企業にとって身近な金融機関である」と教えてもらったのです。
 事業計画書は、顧問の会計士の先生のアドバイスを受けながら作成しました。その顧問の会計士の先生は公庫の担当者の方と日常的に接点があったということもあり、非常にスムーズに手続きすることができました。

融資をめぐるエピソード

 1,500万円という高額の借入は初めてのことです。数字の説明は主に顧問会計士にアドバイスをもらい、なんとか説明しました。私は数字の説明以上に事業の特長、特にファッショナブルなスマートフォンアクセサリーを扱うビジネスの可能性について熱弁を振るいました。公庫の担当者は、当社の事業がスマートフォンという最も成長している分野に属することや、これまで順調に成長を続けていること、そして私たちのチャレンジしたい気持ちなどを評価してくれました。

ビジネスの現状と展望

 2013年9月から 9期目となります。ファブレス型メーカーへ転換した1年間は必ずしも成功とはいえませんでしたが、今は順調に成長しています。うまくいかない自社企画生産に早期に見切りをつけ、元の輸入販売業に戻り、「ニッチトップ戦略」へのシフトを意思決定して正解だったと思っています。
 社名のINNOVA GLOBALの“INNOVA”とは、“INNOVATION”と“NOVA”を掛け合わせた造語。“NOVA”は、ラテン語で「(爆発してできる)新星」という意味があります。イノベーションを爆発させたいという思いを込めています。今後、デジタルデバイスの分野は「Google Glass」を代表とするウェアラブルコンピュータの世界に発展していくことは間違いありません。つまり、身に付けるファッション性が、より強調されていくことになるでしょう。この世界でのイノベーションを実現させるためには当社だけでは力不足かもしれませんので、文具メーカーや家電メーカーなどとのコラボレーションも追求していきたいと考えています。

これから創業を目指す人へのメッセージ

 事業は継続させることが第一です。手元にキャッシュがあれば、従業員を増やすなど規模を拡大させることも可能ですが、急激な拡大は、後で不調に陥った時に辛い思いをすることになります。当社も従業員を立て続けに増やし、一時期は20人ほどまで膨らんだ時期がありましたが、メーカー転進がうまく行かず縮小しなければならなくなりました。やはり、目の前のことだけに目を奪われるのでなく、中長期的な見通しをできるだけ持ち、着実に拡大させていくことが大切だと思います。