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観光客がふらっと立ち寄れるカフェで、自分ならではのサービスを


Café 3032 オーナー 永戸明子氏

Café 3032(サンゼロサンニ) オーナー 永戸明子氏

創業年月 2013年10月 事業内容 カフェの経営
開業資金 1000万円 従業者数 2人
売上高 開業1年未満につき実績なし URL http://www.cafe3032.com/

事業概要

3032 京都市内の東山地区でカフェを経営しています。近くには清水寺をはじめ、高台寺や八坂神社、祇園の花見小路道といった京都屈指の観光スポットがあり、観光客がふらっと立ち寄り、さっと食べて次の目的地に向かう「観光途中の休憩所」といったコンセプトの店としてオープンしました。4人掛けテーブルが2つとカウンター5席の計13席という小さな規模で、回転率を上げたいという思いもありました。
 看板メニューは、店名を付けたこだわりの「3032オリジナルハンバーガー」。パテ(ハンバーグの部分)は、焼いてから京都の白みそを使ったソースで煮込むことで、独特の味と柔らかさを出しています。
 また、私はバリスタの資格を取得していますが、苦味が少なく酸味がやや強いコーヒー豆で淹れたエスプレッソでつくるカプチーノやフレーバーラテも店のおすすめです。

創業の経緯

3032 私は高校卒業後、京都のホテルに就職し、20年近く働きました。その間、接客サービスを学び続けましたが、学ぶことは、終わりがある世界ではありません。一方、そのホテルでは、自分がお客の立場ならやってほしいことがあっても、規則があるためにできなかったのです。そこで、自分なりにサービスを究めていくには、自分の店を持つしかないと感じて退職し、修業を兼ねてフレンチカフェに転職しました。
 そのカフェで、あるお客様に自分の夢を話すことがありました。その時既にどんなカフェを開きたいと思っているのか、自分のイメージは固まっていました。そのお客様に「今ならできるよ」と背中を押してもらったことがきっかけとなって、開業を決意。当時37歳で、40歳までにはスタートさせたいという思いもありました。
 決心してから半年後の2013年10月31日にオープンできました。物件を探し始めて2カ月後に、東山地区の観光スポットを巡る観光客が必ず通る「東大路通」に面し、バスからも視認できる今の立地に手頃な物件が見つかったのも良かったと思います。

融資申し込みの経緯

3032  お店を開く知識は皆無でしたが、主にネットにアップされている開業事例やノウハウ記事などを見て勉強しました。また、地元の商工会議所の無料相談も利用しました。当初は自己資金額でもあった500万円くらいで開業できるのかな、とざっくりとしたイメージを持っていましたが、実際に物件が見つかり、細かく計算していくと1000万円は用意する必要があることがわかりました(物件取得費、内装・厨房機器など:700万円、材料仕入れ、広告宣伝費など:300万円)。
 不足分の500万円は、無料相談で知った日本政策金融公庫に申し込むことにしました。

融資をめぐるエピソード

3032  融資申し込みに先立ち、税理士事務所のサポートサービスを利用して事業計画書を作成しました。私の大まかなイメージをもとに、税理士から専門的なアドバイスを受けながら細部を詰めていくことができました。また、業績目標の根拠として京都市の人口動態調査などのデータも活用しました。そして、公庫には税理士に紹介してもらう形で申し込みに行くことで、融資相談にはスムーズに入ることができたと思います。
 周囲から一番大事だと言われていたのは、自分はどんなビジョンや思いで店を開くのかということ。融資を受けるのは初めてのことなのでかなり緊張しましたが、ビジョンや思いに関しては、かなり熱く語りましたね。また、自分ができることとして、バリスタの資格を取得していたことは好材料になったと思います。

ビジネスの現状と展望

3032  開業初月の2013年11月度は、ご祝儀来店効果もあって売上はほぼ計画どおりでした。しかし、翌12月は観光客も減り赤字に。1月は一転、お正月で観光客も増え、ペースを戻しています。2月は中国などの旧正月で観光客が一気に増えることを期待しています。
 開業前にはもちろん通行人調査や近隣のあいさつ回りなどをしましたが、通行調査は夕方までしかしておらず、夜間までは行っていませんでした。このため、寺院が閉門する夜間は観光客の通行が途絶えるといったことに開業後に気づき、急きょ地元のお客様にシフトすることになりました。ところが、地元住人は高齢の方が多く、当時メニューに加えていたスパイシーなアジアン料理は不向きであることが判明。年配の常連のお客様のアドバイスにも従い、和風にアレンジしたものや煮物を加えるなど、開業してから3カ月でメニューをガラッと変えました。今は、少しずつ多くの料理を楽しんでもらえるよう小皿料理を充実させています。
 老若男女のお客様に来ていただくことも考えてカフェという業態にしましたが、メニューにこだわり過ぎるとターゲットが絞られすぎる半面、ありきたりなものだと差別化できないという難しさも感じています。今後も引き続きお客様とコミュニケーションを深めて、3032らしいメニューとサービスを追求していきます。

これから創業を目指す人へのメッセージ

 お店をやろうと考えるのなら、事前に通行人や周辺住人の調査を徹底的にやるべきだと思います。開業してからも、細かい部分でいろいろ問題も出てきますが、基本的に自分が好きなものに囲まれて仕事ができるのはとても幸せだと感じています。また、開業の動機となった、自分の手がけたいサービスが自分の思うように実践できていることにも充実感があり、本当に開業して良かったと思っています。