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おいしいパンでより魅力的な街づくりに貢献したい


【株式会社ブーランジェリー・イチ 代表取締役 市毛 理氏】 (東京都大田区)

創業年月 2006年3月 事業内容 パン、洋菓子、惣菜の製造販売およびカフェの経営
資本金 300万円 第二創業資金 1,300万円(うち公庫借入700万円)
従業員数 10人 TEL 03-5742-5162

事業概要

都営浅草線の終着駅である西馬込駅近くで、パンや洋菓子、惣菜の製造販売とカフェの経営を手がけています。パン屋、洋菓子・総菜のテイクアウトも扱うカフェ、作業所の3つの事務所を半径50m圏内に構えています。 パンは、材料と製法にこだわり、北海道産の小麦粉を天然の液体酵母で発酵させてつくっています。これにより、しっとりモチモチした食感のおいしいパンを焼き上げることができます。一般的なパンのように、全面的に人工の酵母を使えば5時間程度で発酵するのですが、当社では微量しか使わないので発酵まで20時間もかかります。しかし、発酵したパン生地は低温で保存できるので、少しずつ時間をずらして焼き上げ、つねに焼きたてのパンを店に並べることができます。このように、効率と品質を両立したオペレーションを確立しています。

第二創業の経緯

大手のブーランジェリー(フランス語で「パン屋」のこと)に勤務していましたが、2006年3月に独立し、自宅近くの西馬込で妻と二人で小さなパン屋を創業しました。創業資金は、日本政策金融公庫から500万円を借り入れ、自己資金などと合わせて1,000万円を用意しました。 創業から間もなくすると、製造も追いつかなくなるほど多くのお客さまにご来店いただくようになり、2007年12月には店舗の近くに作業場を借りて、従業員も2人増やしました。 そのうち、常連のお客さまから「このあたりにいいカフェがないけれど、つくらないの?」といった提案を受けるようになりました。私もカフェの経営には以前から興味を持っており、事業領域をパンだけでなく洋菓子や惣菜にも広げていきたいと考えていたところでした。以前勤務していたブーランジェリーも、パリの本店のすぐ近くにパティスリー・カフェを展開していたこともあり、私も同様の業態を目指して西馬込で物件を探し始めたのです。 2008年の年末に、パン屋や作業場に近くて、しかも幹線道路に近い理想的な物件が、テナントを募集し始めたことを知りました。これはチャンスと思い、早速借りることにしたのです。 洋菓子の製造については、腕のいいパティシエ(洋菓子職人)を採用することで対応。キッシュやサラダなどの惣菜づくりは、プロとして経験を積んでいた妻を担当にして、2店舖目のオープンに向けて歩み始めました。

融資申し込みの経緯

2店舖目となるパティスリー・カフェの開店には、物件の保証金や内装工事、什器・備品などで約1,300万円が必要でした。自己資金として600万円は準備していましたので、不足分の700万円を公庫から調達しようと考えました。公庫のホームページでどのような融資制度があるのかを調べてみましたが、どれがベストかがよく分かりませんでした。電話で尋ねてみたところ「事業計画書等を見ながら詳しくお話しさせてもらえれば、お客さまにあった融資制度をご提案できます。」と言われたので、事業計画書を作成して窓口へ足を運びました。事業計画書は、これまでの事業の推移や、採用したパティシエが以前にカフェを手がけていた際の経験を参考に作成しました。

融資をめぐるエピソード

公庫の担当者から、「新事業活動促進資金」という融資制度を案内してもらい、申し込みをしたところ、満額の融資を受けることができました。1店舗目を開設した際の借入金がまだ半分くらい残っていましたが、売上が好調に伸びていたことや、新たな事業の計画の妥当性などを評価してもらえたようです。 「新事業活動促進資金」は、私のような経営多角化や事業転換を計画している事業者向けの融資制度で、通常よりも低い金利が適用されています。今回、相談に行って初めて知りましたが、非常にありがたい制度だと思いました。

ビジネスの現状と展望

事業計画では、カフェの売上よりも洋菓子や総菜のテイクアウトの売上を高く見込んでいました。しかし、テイクアウトの売上は、開店直後こそ計画どおりのペースで推移したのですが、次第に落ち着き、通期では予測を下回っている状況です。一方、カフェの売上は予測を上回り、好調に推移しています。特にランチセットが好評です。味、ボリューム、価格が支持されているようです。お客さまの70~80%は女性で、「外国で食べているみたい」と評価してくださる方もいます。 現在、大変さを感じているのは従業員の育成や管理です。活気のあるお店をつくるため、従業員の指導や、役割分担、時間帯別の効率的な配置等について日々試行錯誤しています。 今後の展望としては、将来的に自社でネット販売にも取り組んでみようと思っています。以前、あるネットショップから依頼を受けてパンのセットを販売した際、好評だったので全国での需要があると考えています。 そして、ゆくゆくはワインエキスパートの資格を活かして、ワイン・カフェの出店も考えています。そうして、この東京の外れにある西馬込を「おいしいパンやワインのある街」として知られるようにして、遠方からのお客さまを呼び込める街づくりに貢献できればと思っています。

ブーランジェリー・イチさまのその後

市毛さまがこの取材を受けてくださった後、予想を大幅に上回るペースでお客さまが来てくださるようになったそうです。西馬込では作業所もカフェも手狭となり、移転先を探したところ、代官山に好条件の物件が見つかりました。 代官山は、多くの雑貨屋さんや飲食店が立ち並ぶ東京都有数のおしゃれスポットです。ここを第三の出発点として、パン屋、カフェ、作業所を一体化した広い店舗「MAISON ICHI DAIKANYAMA」を平成24年1月にオープンしました。美味しくておしゃれな店舗はたちまち評判となっているようです。

これから創業を目指す人へのメッセージ

ポジティブに、前向きに、夢に向かってほしいと思います。夢の実現に資金が必要ですが、どんな融資制度があり、どうすれば借りられるのかよくわからないという人も多いのではないかと思います。そういった人は、まずは公庫の窓口に行って相談してみることをお勧めします。

日本政策金融公庫 国民生活事業 担当者への質問

 融資を決めたポイントは何ですか?

創業から約3年経過し、1店舗目の業績を順調に伸ばしていらっしゃいました。2店舗目の出店計画についても、人材、立地、資金面とも十分準備されており、多角化により更なるステップアップが見込めると判断しました。

日本政策金融公庫 国民生活事業を活用する方法を具体的に教えて下さい。

ブーランジェリー・イチ様にご利用いただいた「新事業活動促進資金」は、事業の多角化や転換を図る方へ、通常の金利よりも低い金利でご利用いただける融資制度です。
ブーランジェリー・イチ様は1店舗目のパン小売店に加えて、他業種である洋菓子や総菜の販売およびカフェの出店というご相談でしたので、新事業活動促進資金をご提案しました。
日本政策金融公庫では、創業・第二創業をお考えのみなさまにさまざまなご融資制度を取りそろえています。創業資料請求では、融資制度や融資の申込方法などをご案内していますので、是非ご利用ください。また、事業資金相談専用ダイヤルや公庫の窓口でもご案内させていただきますので、お気軽にご相談ください。