創業融資のご相談なら日本政策金融公庫 国民生活事業 ドリームゲートプラザ 運営:DREAM GATE

総合的に言語学習サービスを提供できる企業を目指したい


株式会社ぐんぐん 代表取締役 谷口友洋氏

創業年月 2009年6月 事業内容 オンライン英会話レッスンサービス
資本金 300万円 利用した融資制度 女性、若者/シニア起業家資金 300万円(2009年) IT資金 700万円、新規開業資金(フォローアップ関連)300万円(2011年)他
従業者数 3人(契約講師 約440名) URL http://www.gge.co.jp/

事業概要

通話料、使用料が無料の通信システム「Skype」を用いてのオンライン英会話レッスン事業を手がけています。授業は、朝10時から深夜1時までの間で、パソコン、ヘッドセット、インターネットへの接続環境さえあれば、簡単に受講ができます。授業料は月額固定の6000円。1回25分のレッスンを1日2回まで受講できるので、月間で最大60回、1回あたり100円という低価格です。こうしたことから、毎日気軽にレッスンを続けていただけることが特長です。約440人いる契約講師は全員フィリピン人です。マニラにあるコールセンターに集めて運営、教育及び管理をすることにより、講師の質を高めています。また、日本テレビ「ズームイン!!朝!」でおなじみとなったウィッキーさんに、広告塔となっていただいているだけではなく、教材のアドバイザーも引き受けていただいています。幼少時代から家族ぐるみのお付き合いをしていたこともあり、この事業を始める時に声をかけたら、喜んで協力してくれることになったのです。

創業の経緯

高校時代、2年間アメリカに留学しました。その後、友人の紹介でサイパンのリゾートホテルの支配人になりました。サイパンに住む人の半数以上はフィリピンからの出稼ぎ労働者で、私が勤務したホテルも従業員の約8割はフィリピン人でした。全員がしっかりと教育されており、低賃金でよく働いていました。いつしか「彼らのような人材を有効活用できるビジネスを興したい」と思い始めたのです。そんな時、オンライン英会話スクールの存在を知り、他社のサービスをいくつか利用してみた結果、英語を話せる自分にもできそうだと思いました。 日本で会社を設立した後、フィリピンの求人サイトを利用して講師を募集しました。現地には、韓国に本社を置くオンライン英会話の会社が多く存在していたため、フィリピン人にとって、オンライン英会話の講師は身近な仕事でした。現地で日本の会社がまだ少なかったこともあり、日本語を話せるフィリピン人をさほど苦労なく採用できました。最初はオフィスを借りる資金もなかったため、採用面接はファストフード店などで行い、12名を確保しました。 コールセンター用の物件は、現地の不動産サイトを調べてオーナーと直接交渉しました。資金に限りがあったので、講師用のブースは道端で仕事をしていた大工さんに声をかけて、破格の値段で作ってもらうなどして、必死に節約しました。もっとも、大工さんが約束どおりに工事に来てくれなかったり、インターネット回線工事の開始時間になってもプロバイダー業者と連絡が取れなかったりするなど文化の違いに苦労しましたが、一つ一つ体当たりでクリアしていきました。

融資申し込みの経緯

創業資金を融資してくれる金融機関をインターネットで探していた時、たまたま日本政策金融公庫に創業専門の相談窓口「ビジネスサポートプラザ」があることを知りました。まずは行ってみようと軽い気持ちで電話予約をし、自分なりに事業計画書を作って持って行きました。ビジネスサポートプラザの担当者に見せると、数字が「甘いのでは?」と指摘されました。オンライン英会話レッスンは当時あまり知られておらず、ちょうど大手英会話スクールが倒産した時期だったので、「採算を取るのは難しいかもしれませんよ」とも言われました。それで逆にファイトが出ました。担当者から、1時間程度、事業計画書の作成ポイントについての詳しいアドバイスがあり、大変参考になりました。

融資をめぐるエピソード

事業計画書を作り直し、正式に融資を申し込みしました。面談前は緊張しましたが、担当者の対応が一貫してソフトで親切だったので、リラックスして説明することができました。競合他社の状況や当社の強みを一生懸命説明した結果、融資してもらうことになりました。融資金は、コールセンターの物件取得や端末など機材の購入、サイトづくり、予約システムの構築などに投じました。 その後、会員増加に伴うサーバ増強などのために、2011年7月に追加融資を受けました。設備資金は「IT資金」、運転資金は3年間決算書を提出してフォローアップを受けること等を条件に金利を優遇してもらえるフォローアップの制度を利用しました。いずれも通常の金利よりも低いため、助かりました。

ビジネスの現状と展望

オンライン英会話業界への参入が後発だったので、「1レッスン100円」を目玉にビジネスモデルを組み立てました。とにかく大きなインパクトが欲しかったのです。講師は、会員からの指名制、人件費は、出勤日にレッスンが入っても入らなくても固定費を支払い、レッスン回数に応じて歩合をプラスする形式にしました。また、会員の会話レベルや受講情報を講師間で共有するシステムを構築し、2回目以降、どの講師が担当してもスムーズにレッスンをできるようにしています。 2009年9月のサービス開始以来、会員数はうなぎのぼりで増加し、1カ月あたりの平均会員数は、前年同月比300%増のペースで伸びています。コールセンターは、マニラの中心街に2カ所の計130ブースを構えましたが、郊外に300ブースの増床を準備しています。 創業後、すぐに軌道に乗った外部要因としては、楽天やファーストリテイリングといった大手企業が社内公用語を英語にしたことや、小学5・6年生の英語教育開始に伴い、英会話の勉強に世間の注目が集まったことがあります。内部要因としては、広告塔として協力してくれたウィッキーさんの知名度が高いことや、低価格システムがメディアに大きく取り上げられたことなどが挙げられるでしょう。 順調に事業が推移する一方で課題もあります。たとえば、若くして結婚するのが当然のフィリピン人は、未婚である日本人の女性会員に対し、「結婚はまだ?なぜ結婚しないの?」などとしつこく聞いてしまい、会員のプライバシ―を軽視した対応をしてしまうことがありました。また、仕事よりもプライベートを優先する国民性があり、新人講師の中には欠勤や遅刻の多い人もいました。そうしたことが発生するたびに、現地のマネージャーから厳しく指導させますが、改善に至るまで時間がかかっているのが現状です。 そのため、講師の採用と教育には最大の力を注いでいます。他社が在宅勤務を認めているところが多い中、当社はコールセンターへの通勤を義務付けて、採用時から1カ月間は日本の文化や一般的な日本人の考え方を教え込むトレーニングを行っています。私も1カ月のうち半分は現地で新人教育をしています。会員数が急増する一方、新人教育には時間がかかるため、質の高い講師の大量確保が目下最大の課題です。 同業の参入も続き、競争は激化していますが、負けないようにサービスを磨き続けます。 今後は、他言語にもサービスを拡大すると共に、オフラインビジネスとして語学留学事業への参入を進めて、総合的に言語学習サービスを提供できる企業を目指していきます。

これから創業を目指す人へのメッセージ

創業前は不安や心配がいろいろあるでしょうが、ぶつかっていくと意外と道は開けるものです。公庫に行く際、はじめは不安もありましたが、とても親身に相談に乗ってもらえました。ですから、会員数が予想以上に増えて資金の再調達が必要になった時、迷わず公庫に再相談に行きました。悩んで何も動かないよりは、ある程度の準備ができたら早めに公庫や友人に相談してみることが大切だと思います。

日本政策金融公庫 国民生活事業 担当者への質問

 融資を決めたポイントは何ですか?

谷口さまは、ビジネスサポートプラザの土曜相談に来てくださった時、事業計画書に少し足りない点があったのでアドバイスしたところ、融資申し込み時には、しっかりとした計画書を持ってこられました。当時は、今ほど人気に火がついていなかったオンライン英会話教室でしたが、谷口さまには、留学経験と勤務経験を生かせるというメリットがありました。ご家族の協力を得られたことも融資を決めたポイントとなりました。

日本政策金融公庫 国民生活事業を活用する方法を具体的に教えて下さい。

 谷口さまは、創業時に29歳以下の方が対象となる「女性、若者/シニア起業家資金」、創業後に「新規開業資金」(フォローアップ関連)と「IT資金」をご利用くださいました。「新規開業資金」(フォローアップ関連)は、決算を1期以上終えられた方を対象に、特別利率でのご利用が可能となる制度です。また、IT資金は、事業用のPC、プリンター、ソフトウェア購入などに広く使っていただける特別利率の融資制度です。
上記資金の詳細について、是非、公庫にお問い合わせください。