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高齢者を対象にしたビジネスモデルの立上げについて


近年、需要のある高齢者を対象にしたビジネスがよく取り上げられてます。

そこで、僕が考えたのが「高齢者の高齢者による高齢者の為の事業」です。
このビジネスは、コーヒー・カフェ(喫茶店)を拠点とし、そこで高齢者の方を雇い、高齢者の方達に来店して頂こうという考えです。
このようなシステムが出来れば、まだまだ働ける高齢者の方の健康づくりや生きがいとなり、来店された高齢者の方達は社会交流や寝たきりにならない為の介護予防にも繋がると考えています。

このような事業があれば、頻繁に騒がれている高齢化に対する社会問題が少しでも解決するのではないかと思っています。

A 回答

●高齢者の高齢者による高齢者の為の事業〜コーヒー・カフェ
このビジネスプラン自体は(正におっしゃっているように)そこに何らかの付加価値が加わらなければほとんど“ビジネス”としての存立は事実上、不可能と思われます。その理由としては次のようなことが挙げられます。

1)高齢者〜その定義そのものがここでは不明ですが、一応、定年退職後のおおよそ65歳以上の方々と考えます〜の単独での喫茶、飲食等の潜在消費力はかなり限られてくると思われます。また、その消費力がある程度見込めるのは都市部などに偏り、地方などでは極めて限られた市場性しかないと思われます。また、高齢者の生活行動を考えても、金額消費的よりも時間消費的な面が強くなります。ざっくばらんに言えば、お金はあまり使わず、できるだけ長く滞留するということです。これでは回転率が勝負の飲食業は成功しにくいと思われます。

2)飲食、サービス業が今後、成功していくには基本的に対象の“間口”をできるだけ広げていく必要があります〜“居酒屋”の業界の推移などを見ればおわかりのことでしょう。よって、あるコンセプトがあったとしても今回のプランは逆に対象を絞り込むわけであり、1)で述べたように基本的市場性が弱い分野だけに一層ビジネスとしての安定性は厳しいものとなると考えられます。また、“高齢者カフェ”であれば何らかの年齢制限等を店舗において明示する必要もあり、そのような閉鎖性を持つことはイメージ的にもマイナス要素があると考えられます。

3)今回のプランのような高齢者の雇用に関しては現実的にかなりの需要(希望者)はあると思えます。ただし、現在、成功しつつあるのは従来、若年雇用を前提とした分野での新たな雇用創出などです。その意味合いは、高齢者ならではの特性〜丁寧さ、きめの細かさなど〜が新たな価値やメリットを生んでいる場合が多いようです(飲食店、ホテルなど)。私見ですが、これらは働く側に“高齢者として意識されないこと”による張り合いや緊張感が生まれ成功につながっている面もあるのではないかと考えます。今回のプランでは、対象も高齢者であり、おそらく働く高齢者にはその面からのメリットの見出しにくいプランにならないかと危惧されます。

以上のように、現在のお考えのままでは、極めて社会的な見地からの取り組みであっても、おそらくビジネスとしては成り立たないと思われます。ただし、この原型をできるだけ生かすとすれば、ビジネスとしてではなく、何らかの社会貢献的な活動として、非営利的に行うことは不可能ではないかもしれません。その場合でも、一部の都市部など地域的にはかなり限定されてくると思われます。
このような社会活動としての性格での活動に満足できますか?おそらくそうではないと思われます。よって、考えるべきは、やはりそこに何らかの付加価値を付けることによって少しでもビジネスとしての存立の可能性を図ることでしょう〜高齢者による高齢者のためのビジネスでも、より市場性のある分野も対象とする。カフェにこだわるのであれば、キーワードは“カフェ+α”あるいは“α+カフェ”でしょう。このαを何にするかでビジネスとしての将来性は決まってきます。責任のある答えはできませんが、直感的には“マッサージ”“整体”“ヨガ”“カルチャー教室”“バソコン教室”などが浮かびます。
また、先に述べたように、消費対象を高齢者にすることにこだわることなく、雇用対象を高齢者中心に考えれば範囲は一挙に拡大します。そのような発想の転換も選択肢の一つとなるとは思います。

●助成金、融資について〜今回のプランに適合するものは特に浮かびませんが、“高齢者雇用”や“新規事業立ち上げ”といった切り口であればかなりの助成金、融資が対象となると思われます。国や政府系金融機関のみならず各自治体単位での支援措置もありますので研究をお勧めします。

以上、やや辛口のお答えとなりましたがお許しください。より現実的な側面からも検討を重ねてビジョンが実現に近づきますように期待しております。ありがとうございました。